「発見の歴史」というのは、「科学文明の発展の歴史」として語られていることが分かります。
たとえば「コロンブスがアメリカ大陸を発見した」と言います。・・とはいえ、元々そこには先住民が住んでいたわけです。ですが大陸はそれまで西洋人にとって、存在しないのと同じことだった。西洋人に知られて初めて、科学文明の発展に寄与する道が開かれたわけです。
つまり当時は、発見の歴史を語るときの主語は「人間」では無くて、「科学文明を発展させる西洋人」だったということになります。
たとえば「ジャングルの奥地で医薬利用が期待される新種の植物が発見された」などとと言います。・・たとえ先住民が元からその植物を薬草として利用していたとしても、です。近代人に知られて初めて、科学文明の発展に寄与する道が開かれるわけです。
つまり今の時代、発見の歴史を語るときの主語は「人間」では無くて、「科学文明を発展させる近代人」ということになるのでしょう。
ところで、AIが科学文明の発展に様々な形で寄与するようになってきました。AIがディープラーニングで得た知見は人間にとってブラックボックスで、その中身を理解できないとしても、です。
つまりこれからの時代、発見の歴史を語るときの主語は「人間」では無くて、「科学文明を発展させる知能」とかになるのかもしれませんね。
なんにせよ私たちは、科学文明に感謝して発見に感謝して、生きて行きたいですよね!