人生を「ああ、退屈」って思わないように生きていたくて、そのために仕事は必須だと思っている。
夢中で仕事を片づけているうちに、今日や今週や今月や今年が「あっという間に終わってた!」ってなるようにしたいから、夢中になれる仕事じゃなきゃ困る。
下田美咲著「私に都合のいい人生を作る」より
ほとんどの人が、まずはお金のために働くのだろうけど、お金だけのために働いている人というのも、ほとんどいないと思います。
たいていは仕事を通じていろんな欲求を満たしている。
承認欲求とか成長欲求とか創作欲求とか探索欲求とか・・
お金は充分あるけど暇を持て余すから働くって人も、世の中にはいる。
そして今の日本では「お金のため」って優先度は下がってきて、会社で出世して収入を増やしたいからハードワークするって人は、少なくなってきていると言われています。
お金にガツガツしなくなったってことは、それだけ日本が豊かになったってことですよね。
一方で、小劇場演劇とか自主制作映画とかマイナーなバンドとか、そういう活動の労働生産性をあえて数値化したとしたら、きっとすごく低い。
だからといって、そういう活動に熱中している人たちに向かって「もっと生産性の高い仕事をしなさい」って話し??
「好きなことを追求して誰かに必要とされて、ほどほどに食べて行ければ幸せ」そんな人が増えれば増えるほど、結果として日本人の労働生産性は下がるのだろうけれど、だからといって日本が貧しくなるって話とは違うと思います。
そもそも、お金が入ってくるのるか出ていくのかって違いだけで、人々の行動を生産行動と消費行動とに二分する考え方って、とっても横暴ですよね。
生存が維持できるくらいに物質的に充足されれば、あとはみんなさらなる精神的な充足を求めるものだろうし、それって、人と人との関わり合いの中でもたらされるものでしょう。
だったら大切なのは、さまざまな活動を通して、精神的充足をたくさんもたらしてくれる関係や環境を整備し続けること。
お金はそのための便利なツールでしかない!
お役所にとっては、生産か消費かって分類が大事なんでしょうけど。