かつての日本には貞操観念というのがあって
未婚女性はみんな結婚まで処女を大切に守ったそうです。
貞操観念の浸透した社会では、女性の性的な価値が極限まで高められるので、
男性は必死になって女性の性を手に入れようとします。
だからほとんどの未婚女性は、ただおしとやかに過ごしているだけで、
セックスと引き換えに男性から守られる存在となれたのだそうです。
性を直接金銭と交換する女性や、享楽的な性行為を行う女性は蔑まれて、
まともな女では無いと差別されていました。
言ってみれば女性たちがカルテルを結んで、
性的価値を安売りするプレイヤーを占め出すことで、
自分たちの価値を高く保っていたわけですね。
かわりに男性の自由な性的欲求は抑圧され犠牲になっていました。
こうして安定した子育て環境を最優先する女性中心の社会秩序が形成されて、
しばらくの間は維持されていたわけです。
なんだか羨ましい話ですよねー。
ですが、こんな社会秩序が過去のものであることは、言うまでもありません。
もう昔には戻らないし、懐古趣味に陥っていてもしかたありませんよね。
秩序の解体した混沌の世の中では、誰からも批判されない生き方なんて無い・・・
だから周りと軋轢を招いても、辛くても、
一人ひとりが自分の意思で生き方を選び取って
自力で未来を切り拓いていくしかないんですよね。
漫然と周囲に合わせて過ごしていても、
何も始まらない世の中になった、ということなんでしょうね。