私が街を歩く時、地味で影の薄い私に関心を持つ人はいません。
私も、他人にどう見られるかなんて気にしていません。
ただ静かに雑踏の中に埋もれます。
そんな私ですが、木立の茂った公園を散策する時には、
よくカラスにからかわれました。
用もないのにカラスが私の周りぎりぎりにバサバサ飛んできて、
嫌がらせをするのです。
どうやら私はカラスになめられる何かをもっているようです。
そこで背筋をピンと伸ばして、凛とした態度で歩くようにしました。
そうすると威圧感がでるためなのか、
カラスにからかわれなくなることに気付きました。
他人の視線は気にならない私も
カラスの視線だけは、どうしても気になってしまいます。
私はカラスの生まれ変わりなのかもしれません。
気高く生きよう、前世のカラスの誇りのためにも。